のれんとは、M&A(「Mergers」and 「Acquisitions」の略で、直訳すると「合併と買収」)における、売り手会社の超過収益力を表す概念。営業権とも呼ばれる。売り手会社の純資産(資産−負債)と買収価格の差額分がのれんに該当する。つまり「のれん」とはブランド力や顧客情報などの貸借対照表にはあらわれない価値。
M&Aにて発生するのれんは、特許権やソフトウェアと同様に、無形固定資産として計上する決まりとなっている。
「のれん」は他の無形固定資産と同様に減価償却し、毎期に渡り費用を計上する必要がある。
減価償却とは、時間が経つに連れて価値が目減りする資産について、価値の減少分を毎期費用として計上する会計処理です。
のれん償却を実施することで、のれんの非永続性を反映できる点がメリットとなります。
一方、のれん償却最大のデメリットは、のれん償却期間は利益が圧迫される点です。
毎期償却費用分だけ利益が減少することを理由に、M&A実行に消極的になる企業は少なくありません。